2008年5月23日金曜日

ウスリースク便り(57)


 O 書道



 22日(水)に日本クラブを開き書道の指導を行いました。今回は25日(日)にウラジオストクで行われる文化祭に出展を希望する、4年生のアンナさん、K.ターニヤさん、C.ターニヤさんの3人が参加しました。(写真は先月末の初心者のための書道)


 三人とも、何度か書道に参加した経験があるので、自分の好きな漢字を選んで書いてもらいました。C.ターニヤさんは、韓国に一年間留学した時に、韓国で書道を習ってきたので、運筆の練習法は韓国独特の方法です。円を描き、円の中で、縦、横、斜めに筆を動かして、練習し、筆使いを覚えます。K.ターニヤさんも韓国式練習法で、筆使いを覚え、その後、日本の中学校の書写の本で練習しています。


 今回、初めて、領事館からお借りした、水習字用の練習具を使って練習しました。軽量で、扱いやすく、練習も何度でも出来るので非常に役に立ちました。去年は、黒板に水をつけて筆で練習しましたが、この練習具はとても効果的です。


 4年生は、この時期はとても忙しいので、去年ほどは練習ができず、作品の出来具合としては、あまり良いものではありません。アンナさんは「大地」をK.ターニヤさんは「天地」を、C.ターニヤさんは、「春の夢」を書きました。


 先月末に行った書道指導は、1~2年生が対象だったので、初めての学生が半数、2度目の学生が

半数でした。初心者に書道を指導する際に、5年生のアンナさんが以前インターネットで調べてくれた『書道は仏教の禅の教えに従い、精神の集中とその解放を実践することを目指すものです。』という言葉を紹介しています。


 ロシア人の学生が、初めて筆を持って、好きなように漢字を書いてもらうと、筆先のほうを持って、絵の線を書くように均等な一本の線を書いてしまいます。そこで、筆の持ち方,墨のつけ方を教えた後で、「一本の線を書くとき、精神を集中して、力強く線を書き始め、途中でその集中力を弱め、最後に、また、集中力を高めて終わるようにしてください。」と教えています。


 初めての学生には筆を一緒に持って、其の要領をつかんでもらいます。こうやって練習していると、初めての学生でも、だんだん上手になっていくのが分かるせいか、とても興味を持って取り組んでくれます。学生は、教えられるより、自分ですることのほうを好むのは、どこの国でも同じでしょう。

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