2008年11月24日月曜日

ウスリースク便り(117)

 〇 余暇(5) 囲碁 

 1ヶ月に二回、ウラジオストクにある海洋国立大学に
碁の指導に行っています。東洋学部の七階にあって、碁
会所という立派な日本語の看板もかかっています。

 会長のアレクセイさんはまだ20代の若さですが、碁
にかける情熱は熱いものがあり、ロシアの若者への碁の
普及に情熱を燃やしています。

 毎週、火、木,土の三日間の他、日曜日も月に2回
囲碁クラブを開いています。碁の指導のためいろいろ
職も変わったようですが、現在は海洋国立大学のコン
ピューターのエンジニアをやっています。

 日本なら5・6段で打てるだけの実力者で、対局や
指導をしていない時も、韓国のプロ棋士の対局を並べて
勉強しています。一昨年外務省の招待で日本棋院を訪れ
安部九段に3子で対局した時の碁が専門の新聞に掲載さ
れました。

 去年、アレクセイさんと結婚した副会長のエレーナさ
んも、仕事の忙しい時を除いて毎回顔を出します。彼女
は、日本のアニメの愛好者で『ヒカルの碁』を読んでか
ら碁に興味をもったそうで、日本なら初段で十分に打て
る実力です。

 二人は囲碁の普及にとても熱心で、海洋大学の囲碁ク
ラブの他、51番学校の小学生の指導も週に2回学校
へ行って教えています。このため、会員はほとんどが
10代の学生で、女の子の多いのも特徴です。

 先月から、8歳の小学生の男の子が二人通ってきて
います。ロシアでの指導法を見ていると、碁の基本的
なルール、
 ① 黒・白が相互に打つ。
 ② 呼吸点を囲むと相手の石を取ることが出来る。
 ③ 着手禁止点がある。
 ④ 劫(こう)という特別なルールがある。」
を教えると、あとは19路盤を使って実戦をいます。

 2~3ヶ月すると、碁が打てるようになっています。
石の生き死にや、欠け目も実戦を通して学んでいきま
す。

 現在、中・高校生で初段クラスが3名出てきている
のでこれからが楽しみです。ちなみに、囲碁の用語、
挨拶などはすべて日本語でやっています。

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